ドクターのワンポイントアドバイス インフルエンザ Q&A

2019年2月27日

野田診療所 内科医師 古結敦士

こんにちは。めっきり寒くなりましたね。今回は季節柄、インフルエンザについてQ&A形式で解説したいと思います。尚、「フレイルのその他の要因」の記事は次号掲載致します。

Q インフルエンザって何?
インフルエンザは、インフルエンザウイルスが喉や気管などに感染・増殖することによって起こる様々な症状のことを指します。流行は例年11月頃から始まり、1~3月にピークを迎えます。

Q どんな症状があるの?
インフルエンザの典型的な症状は、寒気、熱、怠さ、全身の痛み(関節痛や筋肉痛)、頭痛、咳、鼻水、喉の痛みなどです。他にも、お腹の痛みや吐き気、下痢など、消化器の症状を伴うこともあります。また、インフルエンザウイルスは肺や心臓の筋肉、脳にも感染することがあり、その場合は重症化することがあります。

Q インフルエンザはどうやって診断するの?
確定診断のための検査には手間と費用がかかりますので、実際には症状や、診察所見、必要に応じて迅速検査(鼻の奥に棒を突っ込む、アレですね)の結果を加味して総合的に診断します。迅速検査には精度の問題があり、特に「陰性」(インフルエンザの証拠がない)と出ても実はインフルエンザだった…なんてことはよくあります。なので、迅速検査だけでインフルエンザかどうかを判断することは難しい場合が多いです。

Q インフルエンザっぽいんだけど…どうすればいいの?
インフルエンザは重症化しない限り、基本的には自然に治ります。また、他の人に感染しやすいので、仕事や学校を休んで自宅で療養することがよいでしょう。熱や怠さ、全身の痛みが強い場合は、解熱鎮痛薬(アセトアミノフェン)が使われる場合があります。タミフル®などの抗インフルエンザ薬は、発熱期間を1日程度短くする効果がありますが、それ以外の効果は今のところ証明されていません。吐き気や下痢などの副作用なども考慮して、海外では特に持病がない人には抗インフルエンザ薬を使用しないことが推奨されています。重症化しやすい人は、
・肺や心臓に持病がある
・糖尿病の治療中
・腎臓の機能が悪い
・ 病気などにより免疫機能が落ちている
・妊婦、幼児、高齢者
などがありますので、これらに当てはまる人は医療機関にご相談ください。

Q インフルエンザの予防のために何をすればよいの?
最も大事なことは予防接種です。また、手洗い、マスクの着用によってインフルエンザにかかったり、他の人にうつしたりする可能性を下げることができます。

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